子どもの気持ちに寄り添えない大人たち

子どもの気持ちに寄り添えない教師が多い。 教師は多忙である。大勢の子どものうちの一人に多くの時間を割く暇はない。 今日一日が何事もなく終わることを祈っているだろう。 子ども相手だけではなく、親の相手もしなくてはならない。親は子どもより厄介な存在であるに違いない。何かあれば自分の子を守るために牙をむくのだから。 だからついつい、親側の気持ちにそった対応をとってしまう。親と子どもの気持ちが一致していればいいが、双方がリンクしているようでしていないことが多々ある。多くの子どもは親の意思に影響されて、思ってもないことでも親の言う方へ動いてしまう。 無理矢理学校へ連れていったときの、子どもが嫌がってるというのに親を労う教師の多さ。 子どもに話しかけるでもなく、親に「お母さんも大変でしたね」と声をかけるのでは子どもはやり切れない。子どもも必死で抵抗してるのに力で敵わず、さらには親が苦労しているんだと遠回しに否定され、クラスメイトに泣き面を晒す羽目になる。絶望の一日が始まるというのに「泣かずにきたらいいじゃない」とでも言いたそうな態度で教室に連行される。 「何が嫌なのか」「困ったことはなに?」そういわれ具体的な対処を求める教師も多いが、不登校が抱えるものはそれで解決するようなものではないのである。