不登校の受け止め方 今と昔

そんな中、当時不登校児というものはあまりいなかった。特に小学生では。
昔はとにかく「学校に戻せ」という風潮だったように感じる。
私の記憶上、私の気持ちに寄り添って「学校に行きたくないんだね、それでもいいよ」なんて言ってくれた教師はまずいない。ただ、小2の時のおじさん先生は私が泣きながら親に連れていかれたときに一度だけ「今日はうさぎを見て帰ってもいいよ」と言ってくれた。何十年経っても印象強く覚えている。そのとき私はすごく気分が落ち着いて、本当に親とうさぎを見て帰った。学校は嫌いだったけど、例えば頑張ってピーマン食べた達成感みたいな、すごく満足したのを覚えている。
現在は不登校への対応として少しの時間でも学校に来ればOKである所が多い。私の経験上これは非常にいいシステムだと思う。自分が少しでも頑張ったと思い、それでいて学校側も認めてくれているこの環境が自尊心を保つために良い作用をしていると思う。重度の不登校の場合は教師側から「今日は無理せず帰ってもいい」と逃げ道を提示してあげるだけで、本人の気持ちは軽くなると思う。スモールステップを繰り返すことで無理なく学校へ行くということを定着させることが大事だと思う。
私自身は小1~中1までは親に引きずられて、学校側も頑張って来てというスタンスだった。
非常につらかった。誰も受け止めてくれないのではもう学校、それどころか教師や親までもが大嫌いになってしまう。これで性格に歪みが発生してやがて修正が効かなくなってしまう。